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スタートアップ・ベンチャーは長時間労働になるのでしょうか?
2025.07.18
「スタートアップ・ベンチャー企業=長時間労働」というイメージを持つ方は少なくありません。
しかし、実際の働き方は企業によって大きく異なります。企業カルチャーやビジネスモデル、事業フェーズ、組織体制、そして本人がどのような役割を担うかによって、労働時間や忙しさは大きく変わります。
そのため、「スタートアップだから忙しい」と一括りにするのではなく、どのような環境で、どのような役割を担うのかを具体的に確認することが重要です。
ここでは、スタートアップへの転職を検討する際に押さえておきたい、働き方を左右する主なポイントを整理します。
1. 企業カルチャーによって働き方は大きく異なる
スタートアップの組織風土は、企業によって大きく異なります。
限られた時間のなかで高い成果を出すことを重視し、柔軟な働き方や生産性向上を積極的に推進する企業もあれば、事業成長のために一定のハードワークを求める企業もあります。
また、同じ会社であっても、経営陣の考え方や部門責任者のマネジメントスタイルによって、実際の働き方に差が生まれることもあります。
そのため、転職活動では制度だけを見るのではなく、
実際の平均的な退勤時間
繁忙期の働き方
休日対応の有無
リモートワークやフレックスの利用状況
経営陣やマネージャーが働き方をどう考えているか
など、実態に近い情報を確認することが重要です。
「フレックス制度がある」「リモートワークが可能」といった制度の有無だけで、その企業の働きやすさを判断しないことも大切です。
2. ビジネスモデルや事業特性によって忙しさは変わる
どのような事業を展開しているかによっても、働き方は異なります。
スタートアップでは、まだ正解が確立されていない市場で、仮説検証を繰り返しながら事業をつくっていくケースが多くあります。
新しいサービスの立ち上げ、新規顧客の獲得、プロダクト改善など、短期間で多くの試行錯誤が必要になる局面では、一時的に業務量が増えることもあります。
また、BtoB・BtoC、SaaS・EC・人材・金融・医療など、ビジネスモデルによって業務のリズムも異なります。
例えば、顧客対応が中心となる事業では顧客の稼働時間に影響を受けやすく、プロダクト開発型の企業ではリリース前後に業務が集中することがあります。
重要なのは、単純な労働時間だけではなく、その事業にどのような繁閑があり、自身の役割がどのような影響を受けるのかを理解することです。
3. 事業フェーズによって「忙しさの波」がある
スタートアップでは、事業フェーズによって仕事量が大きく変化することがあります。特に、
新規事業の立ち上げ
大型の資金調達
急速な採用・組織拡大
新サービスのリリース
IPO準備
M&A
組織再編
など、企業にとって大きなイベントが発生するタイミングでは、一定期間業務負荷が高まるケースがあります。
これはスタートアップに限った話ではありませんが、組織規模が小さい企業では一人あたりの担当領域が広いため、その影響を受けやすい傾向があります。
一方で、成長に伴って組織や業務プロセスが整備されれば、一人ひとりの負担が適正化されるケースもあります。
したがって、転職時点の働き方だけでなく、
「現在どのフェーズにいて、これから半年〜数年でどのようなイベントを予定しているのか」
まで確認しておくと、入社後の働き方をより具体的にイメージできます。
4. コーポレート職は、企業イベントによって業務量が大きく変わる
特に、S hireが主にご支援している経理・財務・人事・法務・総務・経営企画などのコーポレート職では、会社の成長フェーズが働き方に大きく影響します。
例えば、IPO準備企業では、
・経理であれば決算早期化や監査対応、内部統制整備、管理会計の高度化。
・法務であれば規程整備やガバナンス、取締役会・株主総会対応。
・人事であれば採用拡大や評価制度、労務体制の整備。
・経営企画であれば予算策定や中期経営計画、資本政策など、短期間で多くのテーマに取り組む必要があります。
また、近年ではIPOだけでなく、M&Aや資本提携、大型資金調達など、企業が向き合う資本イベントも多様化しています。
そのためコーポレート人材には、通常業務を安定的に運営しながら、企業の成長イベントに合わせて新しい仕組みをつくることが求められます。
仕事量が増える局面はありますが、その分、短期間で通常では得にくい経験を積める可能性があることも、スタートアップで働く特徴の一つです。
5. 裁量が大きいからこそ、どこまで役割を広げるかも重要
スタートアップでは、一人ひとりに与えられる裁量や責任が大きくなる傾向があります。組織がまだ完成していないため、自ら課題を見つけ、必要な役割を引き受けていくことが歓迎される環境も多くあります。
そのため、意欲のある方ほど担当領域が広がり、結果として仕事に使う時間が増えることもあります。
これは必ずしも会社から長時間労働を求められているということではなく、本人が「今は経験を積みたい」「より大きな役割を担いたい」と考え、自ら仕事の幅を広げているケースもあります。
一方で、すべての人が常に仕事へ多くの時間を投じる必要があるわけではありません。重要なのは、
「今の自分は、仕事にどの程度の時間とエネルギーを投じたいのか」
を理解したうえで、それに合った企業やポジションを選ぶことです。
6. 「長時間労働かどうか」だけではなく、仕事の密度を見る
働き方を考える際には、労働時間の長短だけでは判断できない部分もあります。
同じ8時間働く場合でも、意思決定のスピードや任される責任、経験できるテーマの数は企業によって異なります。
スタートアップでは、経営との距離が近く、日々の意思決定に直接関わることも多いため、仕事の密度が高くなるケースがあります。
一方で、業務の優先順位が曖昧だったり、仕組み化が進んでいなかったりすることで、非効率な長時間労働が発生している企業も存在します。ここは大きな違いです。
「成長のために必要な仕事が多い」のか、「組織の未整備によって無駄な仕事が多い」のか。
転職先を見極める際には、この違いを確認することが重要です。
7. ライフステージによって、最適な働き方は変わる
キャリアのなかで、仕事にどの程度時間を投じたいかは一定ではありません。
20代で多くの経験を積みたい時期もあれば、子育てや介護など家庭との両立を重視したい時期もあります。
また、マネジメントや専門性を高めるために、一時的に仕事の比重を高めたいと考えるタイミングもあるでしょう。そのため、
「スタートアップで働けるかどうか」ではなく、「今の自分に合ったスタートアップを選べるかどうか」
という視点を持つことをおすすめします。
スタートアップのなかにも、働き方を柔軟に設計している企業は数多く存在します。逆に、現在の事業フェーズでは一定のコミットメントが必要な企業もあります。
どちらが良い・悪いではなく、自身が求める働き方と企業側の期待値が一致しているかどうかが重要です。
転職前に確認しておきたいポイント
スタートアップへの転職を検討する際には、求人票に記載された勤務時間や制度だけでなく、実際の働き方について確認することをおすすめします。
例えば、
通常時と繁忙期の働き方
部門メンバーの実際の勤務時間
休日・夜間対応の頻度
現在の組織体制と一人あたりの業務範囲
入社後半年〜1年で期待される役割
今後予定されている大きな事業・資本イベント
増員計画や業務効率化への取り組み
などを確認することで、自分が入社した後の働き方をより現実的にイメージできます。
特に、「残業時間は何時間ですか」という質問だけでは実態を把握しきれないため、なぜ忙しいのか、どの時期に忙しくなるのか、その状態を会社としてどう改善しようとしているのかまで確認できると、より良い判断材料になります。
まとめ
スタートアップだからといって、必ず長時間労働になるわけではありません。
実際の働き方は、企業カルチャーやビジネスモデル、事業フェーズ、組織体制、担当する役割によって大きく異なります。
また、スタートアップでは事業や組織の変化が速いため、資金調達やIPO準備、新規事業、M&Aなどのタイミングで、一時的に業務負荷が高まることもあります。
だからこそ転職を検討する際には、単純な労働時間だけを見るのではなく、
「なぜその働き方になっているのか」
「その環境でどのような経験が得られるのか」
「今の自分のライフステージと合っているのか」
という複数の観点から判断することが大切です。
スタートアップで働くことは、仕事にすべてを捧げることと同義ではありません。
自身がどのようなキャリアを築きたいのか、どの程度仕事に時間を投じたいのかを整理し、その価値観と企業側の期待が一致する環境を選ぶことが、納得感のある転職につながります。
S hireでは、求人票だけでは分かりにくい企業のカルチャーや組織フェーズ、実際の働き方、入社後に期待される役割まで含めて情報を整理し、中長期的なキャリアを見据えた意思決定をサポートしています。

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