
唯一無二のスタートアップ支援形態:Coalis坂本氏・鈴木氏が語る、スタートアップ特化型FASとPEというキャリア
坂本 隆宣(Coalis/Financial Advisory Service COO)
鈴木 大雪(Coalis Capital/VP of Corporate Strategy)
この10年、日本のスタートアップを取り巻く資金調達環境は大きく発展してきました。一方で、Exitは依然としてIPO(新規株式公開)志向に偏り、M&Aによる次の成長を支える選択肢は十分とはいえない状況です。
この課題に正面から向き合うのが、スタートアップ向けのFAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)を担う株式会社Coalisと、グロースバイアウトに取り組む株式会社Coalis Capital(以下、総称してCoalis)です。
グロースバイアウトは、未上場スタートアップを主な対象とするPE(プライベートエクイティ)ファンドで、「Coalis1号」が、約200億円規模でクローズ。CoalisはFASとグロースバイアウトファンドの両輪を通じて、スタートアップエコシステムの深化と、日本における新産業の成長を支援しています。
今回は、Coalisの中核メンバーである坂本氏と鈴木氏にインタビューを実施し、二人がこれまでの金融・M&A・スタートアップ経営経験を、なぜCoalisという新しい挑戦の場に投じたのか。設立の背景やグロースバイアウトの意義とともに、この領域で描けるキャリアについてお話を伺いました。
話者プロフィール
坂本 隆宣氏|株式会社Coalis/Financial Advisory Service COO
大和証券SMBC、ドイツ証券、Greenhill、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)で、FAS業務に従事。Greenhillでは日本法人、MURCではFASチームの立ち上げを牽引した。その後、クラウドクレジットとメディフォンでCFOを、フェムトパートナーズでキャピタリストを務め、2026年6月よりCoalisに参画。『起業のコーポレート業務』執筆者で、資本政策をテーマとした寄稿・登壇も多数。
鈴木 大雪氏|株式会社Coalis・株式会社Coalis Capital/VP of Corporate Strategy
新卒で大手商社に入社後、独立し、複数の事業の立ち上げと売却を経験。2024年のCoalis創業時から参画し、General PartnerとともにFAS事業・グロースバイアウトファンド事業を立ち上げ、案件の組成から実行までを担う。現在はCoalis全体の経営およびミドル・バックオフィスを中心にコーポレート領域を統括。
金融・事業経験を経てCoalisへ——二人が選んだ「投資×経営」のキャリア
—本日はよろしくお願いします!まず、お二人のこれまでのキャリアと、Coalisへ参画したきっかけを教えてください。また現在、どのような役割を担っていますか。
Coalis 坂本(以下、坂本): 私はキャリアの前半は投資銀行・コンサルティングファームで、M&Aアドバイザリー業務などのFASに従事してきました。後半はスタートアップにどっぷり浸かってきまして、CFOやキャピタリストを務め、スタートアップの資本政策を自ら主導することもあれば、株主や支援者としてサポートすることもありました。
CoalisのGP(General Partner)の何人かは存じていたのですが、直接接点を持ったのは、渋谷のあるコワーキングスペースで起業家と1on1をしていた際、後方の席にCoalis GPの上原さんが座っており、「会いに来ました」と声をかけられたのがきっかけでした。
その後ランチをご一緒し、M&Aというソリューションを通じてスタートアップエコシステムを支援していくというビジョンを聞き強く共感、イベントを共催させて頂いたのがご縁で、現在はCoalisのCOOとして、FASの立ち上げを行っています。
Coalis 鈴木(以下、鈴木): 新卒で大手商社に入社したのですがすぐ独立し、複数の事業の立ち上げと売却を経験しています。中小企業の創業を経た後、自分自身でのスタートアップの起業経験もあります。
Coalisには2024年の法人化前から参画しています。当時は自身で創業したスタートアップを離れ、次のキャリアを模索している時期でした。以前から上原にエンジェル出資をしていただいていたご縁もあり、頻繁に意見交換を重ねていました。
そのなかで現在のGP陣が集まり、「スタートアップのM&A」をテーマに事業を立ち上げる構想が浮上し、実務を牽引するメンバーとして声をかけていただいたのが参画のきっかけです。スタートアップという生き方やその価値をより大きく社会へ実装する取り組みを、業界の最前線で実績を重ねてきたGP陣とともに推進できることに強い魅力を感じ、飛び込む決意をしました。単なる事業の追求にとどまらず、「スタートアップエコシステムを本質的に育てたい」という高いフィロソフィーにも深く共感しています。
参画当初はGPと二人三脚でフロントに立ち、直接ディールを担当していました。現在はありがたいことに、FAS・ファンド双方で優秀なメンバーが増加しています。これに伴い、経営への集中度を高めるべく、現在は経営企画およびミドルバック全体を統括するVPとして経営基盤の強化を担っています。

「プロジェクトコアリス」から始まった、スタートアップM&Aへの挑戦
—改めて、Coalisがどのような組織なのか教えてください。
坂本: Coalisは、もともと「プロジェクト」という形でFASからスタートしました。
スタートアップエコシステムを考えたとき、IPO一辺倒ではなく、M&Aが今後さらに重要な選択肢になるという仮説がありました。そこで現在のGPを中心とする業界の有志や専門家が集まり、ギルドのような形で立ち上げたのが始まりです。
スタートアップ向けのFASの実績を積む中で、次の柱として「自分たちでPEファンドを組成し、スタートアップをバリューアップする」という構想が生まれました。
鈴木: 最初からファンドありきで始めたわけではありません。2023年の東証グロース市場のクラッシュ以降の市場環境の変化を受け、「スタートアップM&Aの時代が来る」という仮説が起点にあります。
2024年4月に株式会社Coalisとして本格的に動き出しましたが、当初は「3年後くらいに市場の改革が来るだろう」と考えていました。ところが、東証グロース市場の上場維持基準の変更など、想定していた市場の変化がわずか3カ月で訪れたような感覚がありました。それほど急速に市場環境が変化していたのだと思います。
Financial Advisorとして何件かスタートアップM&Aに関わらせていただく中で、M&Aによる出口があることが見えてきたためファンド検討を始めました。FAとしての取組の中で買い手より、現時点で買うことは難しいがCoalisで一時保有し一定の条件をクリアした後に買収できないかというご相談を多くいただいたこともファンドレイズを後押ししました。

CoalisはGeneral Partnerが連携し、スタートアップとエンタープライズ(大企業)、あるいはスタートアップ同士の「連合・連携」をプロデュースし、エグゼキューションまで伴走する会社です。中核を担うのは4名のGPです。
久保田雅也
伊藤忠商事、リーマン・ブラザーズ証券、バークレイズ証券でテクノロジー企業のM&Aアドバイザリーや資金調達支援を手掛け、SMBC日興証券を経てWiLの創業に参画。東京とシリコンバレーを拠点にスタートアップ投資や大企業のオープンイノベーションに従事。Xでのシリコンバレーの最新情報の発信が人気。原田明典
NTT/NTTドコモを経てミクシィの代表取締役副社長COO、DeNAの取締役およびCSO、その他多数のスタートアップの取締役を歴任。DeNAでは次の成長に向けて新規事業やベンチャー投資/M&Aなどを通じてライブ事業領域を成長させてきた実績があり、新規事業、特にB2C領域における戦略プロフェッショナル。上原仁
NTTを経てマイネットを創業した起業家バックグラウンドです。ソーシャルニュース、SaaSからスマートフォンゲームのM&Aロールアップへと事業を転換し、2015年に東証マザーズ上場、2017年に東証一部へ市場変更。M&A・PMIの経験は50件を超える。増島雅和
森・濱田松本法律事務所でM&Aやスタートアップの資金調達・IPOを支援し、金融庁で金融機関のM&A審査にも従事。日本のスタートアップ実務を世界標準に引き上げる「Startup Innovators」を主宰し、J-KISSの設計でも知られる、スタートアップM&A法務の第一人者。
事業経験が生む価値——大企業とスタートアップをつなぐ「バイリンガル」人材
—さまざまなバックグラウンドを持つ方が集まる「Team Coalis」には、どのような特徴がありますか。
坂本: メンバーに共通するのは、スタートアップと関連する経験を持っている点にあります。厳しい局面も含めてスタートアップの実態を理解しているからこそ、内側に踏み込み、経営者と近い目線で課題に取り組むことができています。あと、「とにかくスタートアップが好き」という方が多いですね(笑)
鈴木: もう一つの特徴は、スタートアップだけでなく、大企業や専門機関での経験も積んでいる点です。
原田と上原は大手通信会社からキャリアを開始し、久保田は総合商社から投資銀行を経ています。増島も大手法律事務所の所属です。日本を代表する大企業や専門機関で経験を積んだうえで、スタートアップエコシステムに軸足を置き実績を出してきているメンバーが集まっています。
スタートアップ特有のカルチャーやスピード感を理解しながら、大企業側の論理やガバナンスも理解できる。いわば、大企業とスタートアップの二つの言語を話せる「バイリンガル」なチームです。
—お二人とも事業会社・スタートアップでの経験をお持ちですが、その経験がスタートアップM&Aや企業支援に生きた具体的な場面はありますか。
鈴木: 私の役割は、まさに「翻訳者」だと感じています。スタートアップのM&Aでは、買い手となる大企業との間にさまざまなギャップが生じがちです。
例えば、ストックオプション(SO)の取り扱い一つをとっても、スタートアップM&Aがあらかじめ考慮されていない株主間契約に基づき事業譲渡を行う場合、「法令や契約の規定上、SOは行使させなくてもよい」といった解釈がなされることがあります。しかし、その論理をそのまま適用してしまうと、スタートアップ側の従業員が不利益を被り、買収後のモチベーションが著しく低下してしまう恐れがあります。事業を牽引してきた経験があれば、こうした対応が現場にどれほど大きなハレーションを引き起こすかは容易に想像がつくはずです。
だからこそ私たちは、スタートアップ側の事情や事業フェーズに配慮しつつ、大企業側の意思決定プロセスもスムーズに通せるよう、論点を整理して丁寧に説明していきます。双方の言葉や背景を「翻訳」しながら、実務的な調整も含めて橋渡しを行っていくわけです。これは、大企業とスタートアップ双方の文化や文脈に対する深い理解がなければ、円滑に進めることが難しい仕事だと実感しています
—実際にスタートアップM&Aという領域に携わって、どのような魅力や難しさを感じていますか。
坂本: 私はGreenhillやMURCでFASチームの立ち上げを2度経験していますが、当時のお客様(市場)は大企業か、中堅企業が中心でした。
例えば、一般的な事業承継では、事業自体はうまく回っており、M&Aを機に創業者が引退し、会社を離れるケースも多いです。
一方、スタートアップM&Aでは、事業は発展途上で、創業者が経営に残り、買い手企業やファンドと一緒にさらなる成長を目指すケースも少なくありません。そのため、M&A成立後のPMI(Post Merger Integration/経営統合プロセス)のポイントも異なります。
今回が3回目のFAS立ち上げとなりますが、スタートアップというこれまでとは異なる市場では、これまで身につけた知識や成功体験を意識的に手放す「アンラーニング」が必要だと感じています。
一方で、「新しい」市場であるので、その中で様々なスタートアップと向き合い、業務を通じて一緒にその市場を創っていくプロセスは、非常にチャレンジングであり、この仕事の面白さでもあります。

なぜ今、日本に「グロースバイアウト」が必要なのか
—なぜ今、日本のスタートアップ市場に「グロースバイアウト」という選択肢が必要なのでしょうか。
坂本: この10年で、スタートアップの資金調達環境は年間1兆円規模に達するまで大きく発展しました。資金供給者であるVCの数も増え、資金調達(Entry)の環境は総じて改善し、エコシステム全体が確実に前進してきたと感じています。
一方で、Exit環境に関しては大きな変化の波が押し寄せています。「東証グロース市場の上場維持基準の変更」に代表されるように、足元でのIPOを巡る環境が変化しており、エコシステム全体がまだ模索を続けている段階です。また、IPOに代わる選択肢である大企業へのM&Aについても、スタートアップに対する見方に変化の兆しはあるものの、まだ十分な受け皿になっているとは言えません。
そこでCoalisでは、「一旦私たちがスタートアップの株式を引き受け、さらに成長させた上で、大企業へバトンをパスしやすい状態まで導くニーズがあるのではないか」という仮説のもと、グロースバイアウト事業をスタートしました。
鈴木: 実事業の大きな資産を持たない投資会社であるCoalisが、率先して買収とグロースバイアウトの成功事例を作ること。それによって「スタートアップの買収はもっと現実的で再現性のある選択肢だ」と示せれば、市場全体のM&Aはさらに加速していくはずです。
この挑戦は、VCにとっての新たなセカンダリー機会(売却機会)を創出し、グロースステージにおけるスタートアップ支援の選択肢になり得ます。ひいては、スタートアップエコシステム全体のパフォーマンス向上に貢献できると確信しています。
—坂本さんはCFO経験もお持ちですが、当時Coalisのような存在があれば、心強かったと感じますか。
坂本: 間違いなくそう思います。一定程度成長したスタートアップが、経営や事業成長の壁にぶつかったとき、既存株主や経営陣など、関係者それぞれの利害が複雑になるほど、抜本的な打ち手を講じることは難しくなります。
そうした局面で、実務経験を持ち、資本政策だけでなく、事業・組織の再成長のリューションを提示できる伴走者がいる意味は、非常に大きいと感じます。
—起業家にとって、バイアウトが「会社を手放すこと」ではなく、「次の成長に進む選択肢」になるのは、どのようなケースでしょうか。
坂本: 成長が停滞し、既存株主やVCとの利害調整が複雑に絡み合って、経営者が身動きを取りにくくなっているケースにおいては、Coalisのグロースバイアウトファンドが株主のマジョリティを取得することで、複雑になっていた株主構成、いわゆるキャップテーブルを整理し、経営者が改めて事業成長に集中できる環境をつくります。必要に応じて新規資金を注入し、事業成長に必要な金銭的リソースを提供することも可能です。
また、大企業との協調投資によって、その大企業との事業連携を前提としたバリューアップを行う選択肢もあります。ちなみに、社名の「Coalis」は、「Coalition」、つまり連合や提携に由来しており、スタートアップと大企業との連合・連携はコアコンセプトです。
スタートアップ単独では突破できない壁を、大企業のリソースと私たちのハンズオン支援によって乗り越えていく。それが、Exitを「会社を手放すこと」で終わらせず、次の成長へ進むための選択肢に変えていくのだと思います。

数字では測れない伴走——二人が語る「スタートアップへの愛」
—Coalisならではの強みや魅力はどこにあると感じていますか。「Coalisらしい」と感じた出来事があれば教えてください。
坂本: ディールを目的化しない点です。
CoalisはFASとグロースバイアウトを提供していますが、これらはあくまで、スタートアップの事業成長のための「手段」であり、「目的」ではありません。
私がGPと一緒にスタートアップの相談に行った際、経営者のお悩みを聞いた上で、FASとグロースバイアウトの話はほぼしない、ということもあります(笑)。
何が悩みの本質なのかを見定めた上で、そちらにマッチするようなお話をするようにしていますね。
私も、元々はスタートアップCFOで経営者ですので、幅広く資本政策や経営の相談に乗ることは可能ですし、実際そうしています。
鈴木: 確かに、一般的なビジネスの感覚からすると、案件獲得や営業の観点では少し考えにくい光景かもしれません(笑)。ですが私たちは、目先の損得ではなく本質的な価値を提供することこそが、巡り巡ってより良い結果を生み出すと信じています。
スポットライトが当たる華やかなシーンの一方で、厳しい現実に直面する場面も数多く目にしてきました。中でも特に強く心に残っているのは、ある起業家に対するGPの対応です。目の前のディールを成立させることよりも、その経営者個人の今後の人生やご家族の存在を第一に考え、「会社をクローズする」という選択肢を静かに後押ししたことがありました。
株主、社員、そして家族。多様なステークホルダーとの狭間で孤立しがちな起業家にとって、自ら事業をたたむ決断を下すのは決して容易ではありません。しかし、修羅場をくぐり抜けてきた経験豊富なGPからそっと背中を押されることで、肩の荷が下り、一種の呪縛から解放されるような瞬間があるのだと実感しました。
決して私たちの直接的な利益につながる時間ではありません。それでも時間をかけて丁寧に向き合い、複雑に絡まってしまった結び目を解きほぐすことで、その起業家は納得感を持って前向きに次の挑戦へと一歩を踏み出すことができました。後日、その方からわざわざ感謝の連絡をいただいたときは、胸が熱くなりましたね。
単なる目先の収益追求ではなく、「その人」と「スタートアップエコシステム全体」にとって何が真のベストなのかを追求して動く。これこそが、他にはないCoalisらしさだと自負しています。
—起業家や投資先とどのように向き合っているのでしょうか。
鈴木: 私たちが常に意識しているのは、何よりもまず「起業家が見ている世界」を理解することです。
スタートアップを単なる「金融商品」として扱うのではなく、事業に愛着を持ち、どんな時も「Cheerful(前向き)」な姿勢で寄り添うことを大切にしています。市場では稀に、まるでお通夜のように重苦しく過酷な株主総会を見かけることもありますが、私たちのスタンスは正反対です。数字を詰めることよりも、「これからどうすればより良くなるか」を建設的に考えることを重んじています。
どれほど厳しい数字や事業課題であっても、その背景には必ず経営者一人ひとりの人生がかかっています。だからこそ私たちは、どこまでも前向きなパートナーとして伴走し続けたいと考えています。

Coalisで描くキャリアと、求める人材像
—実際にこの仕事に携わって感じる難しさはありますか。
鈴木: 大企業とスタートアップの論理をつなぎ合わせ、連携・連合、つまり「Coalition」していくことの難易度の高さです。
スタートアップ側の目線だけでは、大企業側の意思決定プロセスを通せません。逆に、大企業の論理だけを押し付ければ、スタートアップのカルチャーや強みが損なわれてしまいます。
私たちは、スタートアップ・大企業、両者について理解した上で最適な座組と戦略を提供するFASと、スタートアップ特有のスピード感を持ちながら投資と経営支援を一体で進める新しいPEモデルを成立させようとしています。前例の少ない領域だからこそ、難しさとやりがいが両立しています。
—Coalisでは、どのような方が活躍できると考えていますか。参画によって得られる経験や成長機会についても教えてください。
鈴木: 私たちが求める人材像は、FASやファイナンスにおける高度な専門知識を持ちながら、スタートアップの事業やカルチャーを深く理解し事業に伴走できる方です。ですが正直なところ、この双方を兼ね備えた人材は市場にもまだ多くありません。だからこそ、ここで積むキャリアには極めて高い希少価値があると確信しています。
経営陣には非常にマチュアで経験豊富なメンバーが集まっていますが、Coalis自体はまだまだスタートアップです。スタートアップ特化のFAも、グロースバイアウト投資という手法も、すでに確立された市場ではありません。Coalis自身が「開拓者」として挑戦を続けている真っ最中です。
だからこそ、こうした新しい領域を「最前線の初期メンバー」として自ら開拓していける環境は、他にはない圧倒的な成長の機会になります。百戦錬磨のGP陣のすぐ隣で働き、その思考や意思決定の瞬間にリアルタイムで触れ続ける。そうした環境に身を置くことで、投資や事業判断における解像度は間違いなく飛躍的に高まるはずです。
坂本: 組織としては、少人数でスピーディーに意思決定できる体制を保ちながら、若手への権限委譲を積極的に進めています。
GP陣も「次の世代を育成する」ことを前提に動いており、次世代のメンバーが主役となって成果を出せる環境をつくろうとしています。
完成された組織の一員として決められた役割を担うというよりも、新しい市場や事業、組織を自分たちでつくっていくフェーズです。志が高く、自ら事業をつくっていきたい方にとっては、大きな機会があるはずです。
私自身、スタートアップで働いた経験が長いですが、鈴木も申していた通りでCoalis自体がスタートアップですね。
—今後、どのようなバックグラウンドや志向を持った方と一緒に働きたいですか。Coalisが実現していきたいビジョンについても教えてください。
坂本: FAS、投資銀行、PEファンドでの経験がある方はもちろん、事業会社でM&AやPMIの実務を泥臭く担ってきた方とも、ぜひご一緒したいです。
専門的なスキルを持っていることに加えて、自分の担当領域だけに閉じず、事業を前に進めるためにやれることはやる、というスタンスが重要です。
そしてスキル以上に、「スタートアップエコシステムを前に進めたい」という熱意を持っていることが大切だと考えています。
その観点で、スタートアップで、またはスタートアップと働いたことがある方は特にフィット感高いと思います。
鈴木: 日本にスタートアップのカルチャーやエコシステムがより深く浸透し、そこから革新的な事業や産業が次々と生まれていく。それによって、日本経済全体が再び力強く成長していく未来を目指しています。
スタートアップとエンタープライズが強固な連携を築くことができれば、単独では決して生み出せないダイナミックな成長機会や、巨大な産業変革の可能性が切り拓かれます。そこには、日本経済に新たな発展をもたらす大きな余地が残されているはずです。
そうした社会の実現に向けて、Coalisのチーム全員で一丸となって挑み続けていきたいと思います。

—お二人のスタートアップと事業への想い、Coalisが担うミッションが非常によく理解できました。本日は貴重なお話をありがとうございました!
最後に
Coalisでは、共にスタートアップエコシステムの発展を目指す方の募集を積極的に行っていますので、ご興味ある方は問い合わせフォーム等からご連絡ください!
※この記事内容は全てインタビュー当時のものです。
インタビュー後記:お二人のキャリアで印象的だったのは、その専門性が単線的に形成されたものではないということです。FASやファイナンスを通じて企業を外側から支援し、スタートアップ経営を通じて内側の現実を知る。現在はCoalisで、その双方の視点を結びつけています。
専門家と経営者の違いは、単に担当領域の広さにあるのではありません。自らの意思決定が事業の結果に直結する距離で、責任を引き受けることにあります。事業経験を経たからこそ、数字や合理性だけでは捉え切れない経営者の葛藤や、組織が変化する難しさまで見えるのだと思います。
Coalisが提示するグロースバイアウトは、スタートアップにとっての新たな成長・EXITの選択肢であると同時に、金融、M&A、事業経営を横断してきた人材に、新たな役割を生み出す仕組みでもあります。
キャリアは必ずしも、一つの専門性を垂直に積み上げるだけではありません。異なる経験が交差した先にこそ、その人にしか担えない仕事が生まれます。今回のお話が、自ら培った経験を次の挑戦や次の世代へどう還元するかを考える方にとって、新たな可能性に気づくきっかけになれば幸いです。

代表取締役
加藤 健太
Kenta Kato
2022年、株式会社S hireを創業。スタートアップの「健やかな雇用」を拡げることをミッションに、経営と人の両面から成長支援を行っている。10年以上にわたり、スタートアップ業界でエージェントとしてキャリア支援に従事。2011年に株式会社JAC Recruitmentにて、コーポレート・ビジネス・エンジニアなど幅広い領域を支援する組織の立ち上げに携わる。その後、「支援者として、自らスタートアップを経験すべき」という思いから、創業期のスタートアップに参画。取締役/執行役員として、組織設計や事業戦略の立案・実行に携わる。 スタートアップの現場で培った知見と実践経験をもとに、キャリア支援を通じて企業と個人の新たな価値創出を目指している。

Career Partner
相馬 佳代
Kayo Soma
エージェント歴15年。コンサル業界専門の紹介会社でキャリアをスタートし、現在はスタートアップ・ベンチャー企業のコーポレート人材支援に特化。S hireではCFO、常勤監査役、管理部門責任者など経営中枢の採用に多く携わり、「企業」と「人」の想いに触れた本質的な支援を追求している。長期的な視野で一人ひとりに寄り添う姿勢が、多くの企業・候補者から厚い信頼を集める。プライベートでは2児の母として育児と仕事を両立しながら、関わるすべての人と“健やかに”向き合うことを信条とする。
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