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スタートアップの求人が増えるタイミングは?バックオフィスの採用動向と転職機会の見極め方
2025.07.10
スタートアップやベンチャー企業への転職を考える際、「求人が増えやすい時期はあるのでしょうか」と聞かれることがあります。
結論からいえば、スタートアップの採用は、必ずしも「○月に求人が増える」といったカレンダー上の季節性だけで動くものではありません。
もちろん、年度の切り替わりや予算策定などの影響を受けることはありますが、それ以上に重要なのが、事業や組織が大きく変化するタイミングです。
資金調達、新規事業の立ち上げ、組織拡大、IPO準備、M&Aなど、企業が次の成長フェーズへ進む際には、それまで存在しなかったポジションが新たに生まれることがあります。
スタートアップへの転職を考えるのであれば、単純な「求人が増える季節」ではなく、企業の変化の兆しを捉えることが重要です。
1. 資金調達後は、採用が加速しやすい
スタートアップの採用が大きく動きやすい代表的なタイミングが、資金調達の前後です。企業が外部から資金を調達する目的の多くは、事業をさらに成長させるための投資にあります。
例えば、
プロダクト開発の強化
営業組織の拡大
新規事業への投資
マーケティング強化
海外展開
組織基盤の整備
などです。
こうした成長投資を実行するためには、新たな人材が必要になります。
そのため、一定規模の資金調達を行った企業では、複数の職種で同時に採用を始めたり、それまで募集していなかった責任者クラスのポジションを新設したりすることがあります。
ただし、
「資金調達をした=必ず大量採用する」というわけではありません。
企業によって資金の使途は異なりますし、以前と比べて採用人数そのものより、一人あたりの生産性や採用する人材の質を重視する企業もあります。重要なのは調達額だけを見るのではなく、
「調達した資金を使って、会社が次に何をしようとしているのか」
まで理解することです。
2. 新規事業や事業拡大のタイミング
新しい事業を立ち上げたり、既存事業を一気に拡大したりするタイミングでも、採用ニーズが大きく動きます。
例えば、新しいプロダクトを立ち上げる場合には、営業、マーケティング、事業開発、エンジニア、デザイナーなど、新しい組織をつくる必要があります。
また、事業拡大によって社員数が増えると、経理、人事、法務、総務、経営企画など、バックオフィス機能の強化も必要になります。
つまり、
事業が大きくなれば、それを支える組織も同時に大きくする必要があります。
こうした企業では、一つの採用が次の採用につながり、短期間で複数の新しいポジションが生まれることもあります。
スタートアップの求人を見る際には、単に現在募集されているポジションだけでなく、「この会社は今、どの事業を伸ばそうとしているのか」を見ることで、今後の採用ニーズもある程度想像できます。
3. 組織フェーズが変わると、新しい役割が生まれる
スタートアップでは、組織が成長するにつれて必要なポジションそのものが変化していきます。例えば、社員20名の会社と200名の会社では、必要な組織構造は大きく異なります。
創業初期には、経営陣や一部のメンバーが複数の役割を兼務していたとしても、事業や組織が拡大すれば、専門の部門や責任者を置く必要が出てきます。
例えば、
CFO
CHRO
管理部長
経営企画
経理・財務責任者
人事責任者
法務責任者
内部監査
常勤監査役
など、それまで社内に存在しなかった役割が新設されることがあります。このような「組織の隙間から生まれる求人」は、スタートアップ特有の採用機会の一つです。
すでに整った組織の欠員を補充する採用とは異なり、「会社が次のステージへ進むために、新しい機能そのものをつくる人を採用する」というケースです。
4. IPO準備ではバックオフィスの採用が増えやすい
特にバックオフィス人材の採用が動きやすい代表的なタイミングが、IPO準備など組織基盤を大きく整備する時期です。
IPOを目指す企業では、事業成長だけでなく、
決算体制の整備
内部統制
ガバナンス
規程整備
監査法人対応
主幹事証券会社対応
労務管理
取締役会・株主総会運営
など、会社として求められる管理体制を一段引き上げる必要があります。
それに伴い、経理、財務、人事、法務、総務、経営企画、内部監査などの採用が本格化します。特に、それまで経営陣や少人数で担っていた機能について、「これからは専門人材に任せる必要がある」と判断された瞬間に、責任者クラスの求人が生まれることがあります。
バックオフィス職にとっては、こうした組織の転換点が大きなキャリア機会になります。
5. IPOだけでなく、M&Aや資本提携でも求人は生まれる
現在では、スタートアップの成長やEXITの選択肢も多様化しています。
IPOだけではなく、
M&A
資本提携
グループイン
大型の資金調達
海外展開
など、企業が大きな変化を迎える場面があります。
こうした資本イベントの前後では、組織再編や経営管理体制の強化、新しい事業との統合など、新たな経営課題が生まれます。
その結果、経営企画や財務、法務、人事などを中心に、新しい採用ニーズが発生することもあります。
つまり、スタートアップの求人機会を考える際には、「IPO準備をしているか」だけを見るのではなく、「その会社が今後どのような経営イベントを迎えようとしているのか」という視点も重要です。
6. 経営陣や責任者の交代によって採用が動くこともある
スタートアップでは、組織拡大に伴って経営チームや部門責任者が変化することがあります。
例えば、新たにCFOやCHROが入社すると、「これからこの組織をこう変えていきたい」という構想のもと、自身のチームをつくるための採用が始まることがあります。
経理責任者が入社したことで経理チームを増員する。
CHROの入社をきっかけに、人事組織を再設計する。
法務責任者の採用後に、法務メンバーや内部監査の採用が始まる。
といったケースです。
そのため、企業の採用動向を見る際には、求人情報だけでなく、「最近どのような人材が経営・マネジメント層に加わったのか」を見ることも一つのヒントになります。
7. 求人が出てからではなく、その「少し前」に機会が生まれていることもある
スタートアップの採用では、社内で採用ニーズが生まれてから、求人票が公開されるまでに一定の時間があります。経営陣のなかで、
「そろそろ経理責任者が必要だ」
「この事業を任せられる人が欲しい」
「IPO準備に向けて法務機能をつくらなければならない」
と議論され、その後に採用要件を整理し、正式に求人として公開されます。
つまり、
転職市場に求人として見える前から、企業のなかでは採用ニーズが生まれている
ということです。
特に、採用人数の少ない責任者クラスや専門性の高いポジションでは、求人媒体で大々的に募集する前に、経営者や採用担当者が紹介会社や知人へ相談しているケースもあります。
そのため、魅力的なスタートアップへの転職を考えている場合には、「求人が出たら転職活動を始める」だけでなく、日頃から企業や市場の情報に触れておくことも重要です。
「転職する時期」より、「良い機会が生まれた時」を見る
一般的な転職活動では、
「賞与をもらってから転職する」
「4月入社を目指す」
「年度末に求人が増える」
といったタイミングを意識することもあります。
しかし、スタートアップの場合には、それ以上に企業側の成長タイミングが重要になるケースがあります。
資金調達を終えた。
新しい事業が始まった。
新しいCxOが入社した。
IPO準備が本格化した。
M&Aを行った。
こうした変化によって、これまで存在しなかった魅力的なポジションが突然生まれることがあります。そのため、
「いつ転職するか」を先に決めすぎるのではなく、「自分にとって良い機会が生まれたときに動ける状態をつくっておく」ことも、スタートアップ転職では重要です。
まとめ
スタートアップの採用動向は、必ずしも特定の季節だけで決まるものではありません。
むしろ、
資金調達
新規事業
事業拡大
組織規模の拡大
IPO準備
M&Aや資本提携
CxO・部門責任者の入社
など、会社が大きく変化するタイミングで採用ニーズが生まれやすいことが特徴です。だからこそ、スタートアップへの転職を考える際には、求人票だけを追うのではなく、「その会社は今、どこへ向かおうとしているのか」を見ることが重要です。
そして、自身の経験や専門性が、その企業がこれから直面する課題に対してどのように貢献できるのかを考えておく。魅力的な機会が生まれたときに、
「なぜ今この会社なのか」
「自分は何を提供できるのか」
を明確にして動けることが、スタートアップ転職における一つの強みになります。
S hireでは、公開されている求人情報だけでなく、企業の資金調達や組織フェーズ、経営課題、今後必要になるポジションまで含めて情報を整理し、中長期的なキャリアの選択肢をご提案しています。

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